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  • sato3005
  • 6月16日
  • 読了時間: 2分

更新日:6月20日

今年の初めに経営学者の野中郁次郎が逝去されたというニュースを目にしたので、1995年に書かれた『知識創造企業』の新装版を手に取ってみました。30年前の著作ですが面白かったです。

非常~にざっくり言うと、イノベーションの源は個人が蓄積するまだ世の中に共有されていない知識(暗黙知)で、そこから組織として価値を創造しイノベーションを社会実装するためには、


① 暗黙知を論理的に表現する手段を考え出して言語化・明示化された知識(形式知)に昇華させ、他者との共有を可能にする。

② 形式知を理解・実践するプロセスを通じて、新たな経験や知識、ノウハウを習得し更に新たな暗黙知を獲得できるようになる。


というサイクルを間断なく繰り返すのが重要だ(→SECIモデル)、そうして蓄積される知識は企業組織において貴重な資産だ、というような話。

いずれにしても、まずは暗黙知を取得するに至る個人の努力や探求心が最重要なのは間違いなさそう。で、その次に重要なのは、暗黙知を誰がどうやって言語化、理論化して伝えるか。


本の中で紹介される事例は大企業ばかりだけれど、当社はいずれの個人も顔が見えるようなごく小さな組織。でも、だからサイクルをまわすプロセスも非常に身近なところで動いていると実感できる。

暗黙知の塊みたいな人からどうやって何を引き出せるのかとか、あの方にはまだまだ楽苦しく探求し続けていただきたいなとか、特定の個々人を思い浮かべながら不遜に思案するのも大変失礼ながらムフフが膨らみます。

それじゃあ、そのサイクルの中で私はこれからいったい何ができる? おっとっと、楽苦しいのがこっちに来た。

I.S.


 
 
 

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