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 自宅から西に少し歩いたところに急な坂がある。雨が降ると滝のようになるとのことで、「滝坂」と名付けられ、その昔は甲州街道の難所の一つだったらしい。

 この地形の高低差は、多摩川が武蔵野台地を浸食してできた河岸段丘によるもので、立川あたりから大田区まで続き「国分寺崖線」とも呼ばれる。

 崖地ぎりぎりまで宅地がひしめき合う中、崖線に沿って南下していくと、豊かな緑が残されている一角に出くわす。作家の武者小路実篤が晩年を過ごした居宅とその敷地跡である。

 没後、遺族の意向のもと敷地まるごと市に寄贈されて以来、「実篤公園」として当時のまま保存されている。

 このあたりの崖線の下には多くの湧水群があり、園内では珍しい植生やニジマスが生息する池も見ることができる。

 実篤は「水の豊かなところに住みたい」という念願を叶え、都心を離れてこの地に移り住んだとのこと。宅地開発される前の原風景を感じられる貴重な場所だった。

【T.O】

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