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国内の「漆」の生産についてご存知でしょうか。

漆の原料となる樹液をどうやって採取するかというと、国内でとられているのは主に「殺し掻き」という手法で、10年かけて育てたウルシの幹に傷をつけ、わずか180~200gの漆液を採取したのち伐採、ひこばえと呼ばれる新芽から再度10年かけて木を育てる、を繰り返すというものです。

こんないかれた手間のかかる漆の国内生産はやはり工業化や海外輸入量増の流れに抗えず生産量を減らし、2006年にはわずか1.3tまで落ち込みました。現在でも国内自給率は10%に足りません。その状況をうけ文化庁は2018年に「国宝・重要文化財建造物の保存修理に原則として国産漆を使用する」方針を示しました(26庁財第510号)。農水省などでも国産漆の増産に向けた様々な施策がとられています。


日本のウルシはいずれかの時期に中国から伝ったものと言われていますが、国内の文化財の修復においては国産漆を用いて当時の技法で修復することが技術的にも重要であると考えられますし、何より伝統産業を礎とした文化を守ることにつながります。(輪島のお椀欲しい)

国内漆の生産の8割以上を担うという岩手県二戸市浄法寺町、1万2600年前のウルシの木片が出たという福井県若狭町の鳥浜貝塚、どちらも行ってみたいです。

【M.O】

参考)

先日、春の陽気に誘われて目黒あたりを散歩しました。目的地のひとつが目黒寄生虫館。以前から行ってみたかったのですが、ようやく叶いました。小規模な博物館ながら、膨大な研究記録や緻密なスケッチの数々など、見所が多かったです。

ユニーク博物館つながりでもう一つ。明治大学駿河台キャンパス内にある明治大学博物館。こちらの刑事部門の常設展では、国内外の刑罰の歴史や処刑道具などが展示されています。なかなか気楽な気持ちで見られる内容ではありませんが、今年のAIJ大会のついでに10年以上ぶりに再訪しようと思っています。

【T.O】

我が家では下の子の入園式がありました。

今年は桜が少し遅かったおかげで、満開の桜と晴天に恵まれた最高の入園式になりました。

ところで入学ってなんで4月なのか‥調べてみると農業と関係があることが分かりました。

学校等の入学は基本的に国の会計年度に合わせ、政府からの資金調達と学校運営の効率化を図っているのだそうです。

ではなぜ国の会計年度が「4月1日から翌年3月31日」なのか。

それは会計年度が見直された明治19年当時、農家が多く政府の税金収入源が主に米を元にしていたから。

秋に収穫された米を現金に換えて納税されるので、江戸時代までの「旧暦1月から12月」の会計年度では予算編成が間に合わず

4月からの方が都合がよかったという理由のようです。

一方、他国で多い9月入学も農業と関係します。

子どもたちも農作業の手伝いをすることが一般的であったことから、収穫で忙しい夏を過ぎた9月に学校を始めるのが習慣になっていた、ということでした。

今では産業も多様化しましたが昔は納税時期や労働力の必要な時期が偏っていたのですね。

ご存知の方もいらしたかもしれませんが、私は疑問に思ったこともなかったのでおもしろかったです。

‥という背景を感じつつ、子どもたちには楽しい幼稚園生活を送ってほしいと願っています。

【M.I】

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