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最近、休日に自宅の周辺を散策していると、新しい住宅と年季の入った古い家が入り混じる光景が目につくようになりました。
中には、10年以上も手つかずの空き家もあり、少し歩くだけで「時間の層」が感じられます。土地の形がいびつで道も細く入り組んでいるため、大規模なマンションや分譲地はほとんどなく、空き家や空き地が一軒ずつ新しい家に生まれ変わっていく・・・そんなゆるやかな更新が続いています。
我が家の周りにも、我が家と同じ10年前に建てられた住宅、それ以降の新築住宅、使われなくなった木造の空き家、小さな町工場や福祉施設、駐車場などが点在しています。
住む人の世代もさまざまで、ご近所づきあいはそれほど密ではありませんが、夏の盆踊りやお祭りなど、町内会のイベントになると一気に活気づく不思議な地域です。長く住んでいる方々が中心となって、古いまちの文化をしっかり守っているのが印象的です。
日本全体を見ても、人口減少や少子高齢化、住宅着工数の減少など、社会構造の変化が進んでいます。
こうした変化は、統計の中だけでなく、私たちの身近な生活環境にも確実に表れています。
暮らしの“標準”が少しずつ変わっていく今、地域の歴史や人のつながりをどのように次世代へ受け渡していけるのか。
日々の暮らしの中でその変化を見つめながら、建築に携わる者として、自分にできることを一つひとつ考えていきたいと思います。
Y.Y.