ご依頼内容・ご要望
・CLTパネルを用いたユニット工法(CLT CELL UNITと称す)の開発を行いたい。
・建物規模は平家・2階建てをターゲットとしたい。
・CLTの壁パネルと垂れ壁パネルの接合部は鋼製金物ではなく、木を用いた蝶々形の雇い実(本工法では蝶ありと称す)を用いたい。
・ユニットの一体性を保つために、鉄骨架台をユニットの四周に設けたい。壁パネルと鉄骨架台の接合部にもなるべく金物は使いたくない。
課題
・CLTの壁パネルと垂れ壁パネルの蝶あり接合部の構造性能を把握する。
・壁パネル脚部と鉄骨架台の接合部方法を検討し、構造性能を把握する。
・CLTユニット単体としての構造性能を把握する。
・評価機関で評定を取得し、建築確認をスムーズに行えるようにする。
検討内容【検討期間:24カ月程度】
01
各種接合部試験の計画を行い、第三者試験機関による試験を実施し、接合部性能を評価した。必要性能を満足するように蝶ありの形状や樹種を調整し複数回接合部試験を実施した。【8カ月程度】
02
ユニットの構造モデルを作成し、各種接合部試験結果を用いて単体ユニットの構造性能を予測した。【1カ月程度】
03
単体ユニット試験の計画を行い、第三者試験期間による試験を実施し、単体ユニット性能を評価した。ユニット仕様は標準仕様(平家用)と高耐力仕様(2階建て用)の2種類で試験を実施した。【6カ月程度】
04
単体ユニット試験の結果を踏まえ、ユニットの構造モデルの妥当性を確認した。【1カ月程度】
05
平家及び2階建てのモデルプランが設計できるように、構造計算方法を構築した。【2カ月程度】
01
日本建築センターで平家及び2階建てプランの一般評定(個別評定)を取得した。【6カ月程度】


成果
・CLT CELL UNITの構造性能を把握し、構造モデル・構造計算方法を構築した。
・評定を取得することにより、建築確認が円滑に進められるようになった。
参考URL
関連論文
・細幅パネルを用いたCLTユニットの開発 その1 ユニットの概要・接合部要素試験