本建築物は日本初のCLTパネル工法による復興公営住宅である。主要構造部の床・壁・屋根にCLT(直交集成板)を採用し、その使用量は1995m³に達する。
ゼネコン(会津土建・他)、意匠設計(白井設計・邑建築事務所)、構造設計(日本システム設計)、芝浦工業大学などによるプロジェクトチーム「ふくしまCLT木造建築研究会・木あみ」を結成し、産学官連携で計画を推進した。最大幅6.8mのパネル(5層7プライ)を用いるなど大版CLTパネルの長所を活かし、全体工期は約5.5ヵ月で竣工した。
竣工当時、CLTパネル工法による国内最大規模の建築であった。一部の居室ではCLTをあらわしとし、木の持つ癒し効果や調湿性を活かすデザインとしている。

建築概要
所在地 | 福島県いわき市常磐下湯長谷地内 |
竣工年 | 2018年 |
建築規模 | 木造3階建て(準耐火建築物) |
主要用途 | 共同住宅 |
延床面積 | 4680.95m2 |
構造種別 | 白井CLTパネル工法(ルート3) |
設計・監理 | 白井設計・邑建築事務所 |
構造設計 | 日本システム設計 |
施工 | 会津土建・渡辺組・菅野建設・山木工業特定建設工事共同 |
掲載
新建築 2018年8月号